黒皮鉄板をお求め頂きありがとうございます。
たぶん黒皮鉄板をお求め頂いた方は、アウトドアもしくはBBQをやる為に購入された方が多いと思いますのでそれ以外の目的という方にはちょっと内容が合わないかもしれません。
また、1回で書ききれないと思いましたので数回に分けて書きたいと思います。
黒皮鉄板と対照的に取り上げられるのが鋳鉄で出来たダッチオーブンやスキレット(100スキやニトスキ)だと思います。何が違うのか?と専門的なお話はちょっと辛いので私が感じた違いとそれぞれの長所や欠点を書いてみます。
ただ、私が全てではなく皆さんの方がより詳しく知っている方もおられるでしょうし、私が間違って勉強しているかもしれないのでその際は加筆・修正していきますので御了承願います。
黒皮鉄板のメリットとデメリット
【メリット】
・加工が容易であること。(鋳鉄は型が必要であり、誰でも容易に製作できない。)
これは溶接・切断・穴明け・曲げと機械加工を施すことが容易であることが挙げられます。加工が容易ということは自分の好きな大きさや形に有る意味自由に出来るということです。
・材料が安価。(鋳鉄は比較的に南部鉄器など高価な物が多い)
国内で鋼材屋さんに行けばどこにでも在庫品が有り、また各種類(厚さや大きさ)有る為に手に入り易く安価である。
・熱が伝わり易い。(鋳鉄も比較的に伝わり易い。)
熱が伝わり易い為に直ぐに温まり料理などに時間が掛らない。また、1度鉄板が温まれば厚さが厚ければ厚いほど直ぐには冷えない為に料理の最中に困らない。
【デメリット】
・錆びる(鋳鉄も錆びます。)
条件にも寄りますが、梅雨時や気温の変化の激しい時期は置いておくだけで鉄板の表面に汗(結露の水滴)が発生してその後錆びてしまいます。これには鉄板を油で保護したり何か保護材(油紙など)で保護しなければ必ず錆びてしまいます。
・重い(鋳鉄も重い。)
これは鉄の欠点ですね。比重が重いのですからどうしようもありません。アルミ合金はこれを解消する為に軽さを求めた故の材料ですかね。(アルミにも沢山の種類が有ります。)
ちなみに、ステンレスも合金ですが比重は鉄とあまりかわりません。
・歪む(経験上鋳鉄の方が歪が少ない?気がします。)
これも条件に寄りますが熱を加えると歪やすくなります。BBQぐらいの火力で歪むのは市販品の鉄板は薄い為に起きるんだと思います。では、何故?薄い鉄板を売るのか?というお声が聞こえてきますが、これも市場が上に挙げた欠点を求めた結果なんだと思います。
まだまだたくさんあると思いますが、もう少し実用的なメリット・デメリットはなんでしょうか?。
【メリット】
・本格的なシーズニングは要らない。(鋳鉄はシーズニングは必ず必要。)
黒皮鉄板をお求めになったら、まずは中性洗剤で洗って頂き、水洗いをします。その後火にかけて黒皮鉄板を熱し、煙が出て水分・油分を飛ばします。その後油をひいて何か屑野菜
を焼いて頂ければOKです。(この屑野菜すら焼かなくても問題ないと思います。)
・壊れない。割れない。(まれに鋳鉄は割れる。BBQぐらいでは大丈夫だと思う。)
BBQぐらいの過熱で壊れたなんていう経験は私にはありません。(市販品の薄い鉄板は別ですけど。)
・バリバリ使って、ゴシゴシ洗剤で洗える。(鋳鉄は基本洗わない。洗剤など以ての外。)
鋳鉄のダッチオーブンやスキレットは洗剤で洗うことは御法度とされています。ブラックポット?でしたっけ?。究極のお方はそれを目指して、黒皮鉄板なんて「邪道だ!」という方も居られますが、黒皮鉄板は使用後に普通に洗剤でゴシゴシと洗って片付けができます。
綺麗好きにはもってこいです。
【デメリット】
・なんといっても重い。(鋳鉄も同じ)
でもね、鋳鉄のダッチオーブンやスキレットの重さも大きさにも寄りますが半端なく重いです。世の主婦であるかよわき女性達にはこれが受け入れられない唯一の欠点だといっても過言ではないでしょう。
・どこを触っても熱い。(鋳鉄も同じ)
当然ですが、熱伝導がよい為に直ぐに温まりますが、それに付属するものは同じ鉄であれば全てがほぼ同じ温度になって熱いです。よって、取っ手も当然熱く持つことが出来なくなります。
ざっと考えてこんなところでしょうか。文字ばかりで疲れると思いますので次回は写真を多く使いたいと思いますが今日の最後になります。
似たようなメリットとデメリットを持つ黒皮鉄板と鋳鉄ですが根本的に違うのは洗剤で洗えるか、洗えないか、が一番大きな違いでしょうか。私も鋳鉄のダッチオーブンもニトスキも持っていますが、料理の味ではあまり違いを感じたことはありません。どちらも最高においしい。(笑)
最後の最後に、よく黒皮鉄板を納品すると、
・シミが有る。
・傷が有る。
というお話もお聞きしますが、これは黒皮鉄板の表面に鉄板を買ってから加工するまでに何らかの油が付いたり(手にも油はあります。)、プレスで切断する時に鉄板に押さえの後が付着しますし曲げ機では上型や下型の加工傷が付いてしまいます。取っ手を溶接すれば鉄板に熱が伝わった所は黒皮の色が変わります。穴明けをすれば切粉がクルクルと回った後が付いてしまいます。
表面の傷は出来るだけ無い努力はしますが、ゼロにすることはまず無理です。また要求度が高く「ゼロにしろ!」というのであればかなり「高価な黒皮鉄板」になってしまい、メリットが薄れてしまいます。
なので、購入後はシーズニング(もどき?)をやって頂いてこの油分を飛ばして下さい。そして何度か焼きを入れているうちに黒皮鉄板の表面の傷も目立たなくなる筈です。
今回はこのへんで。次回はもう少し写真を使って御説明できればと考えています。
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